おんがくあれこれあらかると

音楽に関する長いつぶやき

ライブレポ 藤原さくら 『配信音楽会2020』

久々のバンドセットライブ

自粛期間中も精力的に配信ライブを行ってきた藤原さくら
ほとんどが本人による弾き語りだった。

 

そして8/9の『配信音楽会2020』。今回はバンドを携えてのライブ。

音質も画質も良く、映像が止まることも乱れることもなく最高の環境でライブを楽しめた。でもやっぱり一番よかったのはライブそのもの。 

 

普段なんだかんだでアーカイブを見ないで終わってしまうのだが、このライブは良すぎたあまりに終わってすぐもう一度見始めてしまった。

 

それでは。

 

セットリスト

1. 楽園
2. Twilight
3. Ami
4. Lovely Night
5. Sunny Day
6. Waver
7. maybe maybe
8. Cigarette Butts


9. I wanna go out
10. Soup


11. Super good
12. Monster
13. bye bye
14. 「かわいい」

 

 

 

ライブレポート

Part1

暗い中アコギを弾きだし、いきなり未発表の新曲「楽園」からスタート。

(ちょっと目を離した隙に始まってて慌てた。)

わずか1分半の曲で弾き語り。「500マイル」を彷彿させるような自然の風景が見える、別れと出会いを表している、そんな曲に聴こえた。

会場にしっとりしたムードを漂わせた。

 

 

そしてバンドと合流。ギターのエフェクトが光るメロウな「Twilight」、ベースの重低音が主導となる「Ami」と2020年にリリースされた曲を披露。

2019年のライブハウスツアーでも新曲として歌った曲ではあるが、バンドメンバーが変わり、キーボードも増えたことでアレンジが全く異なっていた。

 

 

藤原さくらの "今日は楽しんでいってください!"との声と共に始まった「Lovely Night」。原曲よりも気持ちスローで、ゆったりとリズミカルに演奏していく。

 キーボードのアレンジや間奏のアドリブがとてもお洒落。

大サビでキーボードと歌だけになって、そのピアノの高い音と彼女のスモーキーな声の対比もインパクトがあった。

Lovely Night

Lovely Night

  • provided courtesy of iTunes

 

 

「Sunny Day」はテンポが速くなっただけで夏らしさが倍増。

ステージドリンクで汚い川の水を飲んでいるという謎のMCをはさみ「Waver」を。

この曲に関しては音源を初めて聴いたときからこれはライブで化けると思っていた。
海で波を感じながらぷかぷか漂っているイメージがより鮮明になった。"Good Luck" の "u" のこもった歌い方が、とても良い。

Waver

Waver

  • provided courtesy of iTunes

 

今回のライブで披露された曲のアレンジは、全体的に夏らしい爽やかなサウンドに仕上がっていた気がする。 

 

 

「maybe maybe」はイントロから引き込まれた。キーボードのイントロが妖艶さを醸し出し、そのままの流れで曲が進んでいく。彼女も「Waver」からギター無しスタンドマイクでという珍しいスタイルで歌っており、そこに大人っぽさを感じた。

大サビのドラムロールブレイクに痺れた。

maybe maybe

maybe maybe

  • provided courtesy of iTunes

 

 アコギを持ち、彼女のダークサイドの代表曲「Cigarette Butts」を歌うとアコースティックパートに入る。

 

 

Part2

ここからはワンマンでお馴染みのアコースティック編成。

 

彼女のいつも通り突っ込むだけ突っ込んで回収しない、独特のMCが入る。

次は自粛期間の人々の思いとタイトルが重なる「I wanna go out」。アコギ・ドラム・ベース(フレットレス)の3編成で演奏される。

 

"パジャマで海なんか行かない"というKey. 別所のソロプロジェクトを紹介し、それぞれが初めての楽器に挑戦し演奏した「Soup」を歌っていく。藤原さくらウクレレ、Dr. 松下はボンゴ、Bass. はフレットレス、Gt. はアコギ(!?)を弾いていた。いつもより民族音楽感が強い曲調になっていた。

Soup

Soup

  • provided courtesy of iTunes

 

 

Part3

10月リリースのニューアルバムの情報解禁ビデオが流れ、ラストスパート。

そのアルバムの中からまたもや未発表の「Super good」を披露する。これがまた今の季節に合いすぎていて最高だったのだ。全編英詞、エレキのカッティングから始まるTHE夏曲。タンバリンの軽快さも気持ちが良い。

サビの流れるような歌い方もとても好き。

ビーチが似合うサマーチューンになること間違いなし。

 

 

そして新境地としてファンをざわつかせていた楽曲、「Monster」、ウーリッツァーの音色が心地よい「bye bye」と続く。藤原さくらによるキーボードソロもあった。それに従ってバンドのサウンドも穏やかに変わり、ふわっとした雰囲気が会場を包む。

bye bye

bye bye

  • provided courtesy of iTunes

 

 

そしてラストの『「かわいい」』 。照明が明るくなって、華やかさが歌唱に加わった。彼女はそのままウーリッツァーでの参加。初めてキーボードを使ってライブをしていた時よりも、明らかに楽しそうに演奏していた。 

 

さらっと挨拶をし、スタジオを後にした。

 

 

藤原さくらのバンドセッションが変わりつつある

今までは落ち着いた雰囲気であることが多かった藤原さくらのライブ。それが、2019年から風向きが変わった。バンドメイクな楽曲もライブも増えた。

やっぱりあのライブハウスツアーが転換点だった。『Twilight』ツアーを経て、彼女は音楽の幅を確実に広げた。

 

今回の『配信音楽会2020』は藤原さくら1人だけでなく、バンドメンバー1人1人にスポットを当ててライブが進んでいった。それはずっと一緒にライブを回ってきて培った信頼の証なんだろうと思う。

 

 藤原さくらにとってのバンドセッションという存在が大きくなっているのは確かだ。

それがしっかりとライブに表れていて、手が込んでいて本当に良いライブだった。

 

 

次は肌でその音楽を感じたいな。